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大企業の健保組合、社員負担増検討
'22.10.12
65~74歳の前期高齢者の医療費について、現役の会社員らが負担する納付金の算定方法を見直す方向で厚生労働省が検討に入った。現在は加入者数をもとにした負担にしているが、賃金に応じた仕組みに変える。高収入の大企業の会社員らが入る健康保険組合の負担を増やす一方、中小企業の協会けんぽや健保組合などの負担を軽くする。財政の厳しい健保組合の破綻(はたん)を防ぎ、医療制度の維持を図ることがねらいだ。
厚労省は近く、審議会で見直しの議論を本格化させる。年内に具体策をまとめ、来年の通常国会への法案提出を目指す。高齢者の医療費が膨らむなか、現役世代の負担は重くなる。財政的に余裕のある健保組合により多く負担してもらいながら、賃金の異なる被用者保険間の格差を是正したい考え。だが、負担増となる健保組合に入る大企業の会社員らは保険料引き上げにつながりかねず、反発も予想される。