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自殺は「職場の嫌がらせが原因」、両親が提訴
'22.09.08
全国に教室を展開する「イトマンスイミングスクール」でコーチとして働いていた男性(当時23歳)が自殺したのは職場での嫌がらせが原因だったとして、大阪市に住む男性の両親が、スクールの運営会社(東京)に対し、約9800万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴した。6日の第1回口頭弁論で、会社側は争う姿勢を示した。
訴状によると、男性は2019年3月に入社。横浜市内の教室でコーチとして勤務していたが、同7月に市内の自宅で自殺した。横浜北労働基準監督署は今年3月、同僚らの暴行やいじめなどが影響したとして、労災認定した。
遺族側は労基署の認定を踏まえ、今年7月に提訴。男性は職場の嫌がらせに加え、9日間の連続勤務や、視力低下でプールに入らないよう医師の診断が出ていたのにプールでの指導を強要されたことで、うつ病を発症したと主張している。
会社側は答弁書で、連続勤務やプール内での指導を強要しておらず、職場での対応も問題はなかったとし、自殺と業務の因果関係を否定。代理人弁護士は「従業員が亡くなったのは大変痛ましいことだが、裁判で事実関係を明らかにしたい」とコメントした。