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製薬会社社員の自殺 労基署が過労による労災と認定

製薬大手のアステラス製薬の男性社員(当時33)がうつ病を発症して自殺したことについて、中央労働基準監督署(東京都文京区)が過重労働が原因の労災だと認定していたことがわかった。弁護士と遺族が14日に会見し、明らかにした。認定は昨年12月24日付。

弁護士側によると、男性は2009年に入社し、MR(医薬情報担当者)として働いてきた。15年10月に学会などを運営する部署に異動後、上司から叱責(しっせき)されるようになったという。男性は16年4月にうつ病を発症して休職。その後、復職と休職を繰り返し、19年12月に亡くなった。降格され上司から早期退職制度の利用の案内をされていたという。労基署は、異動で未経験の仕事をすることになったことや、時間外労働が月71時間に増加したことがうつ病発症の原因になったと認定した。上司らのパワハラは関係者の証言が得られず認定されていないという。川人博弁護士は会見で「パワハラについて踏み込んで調査し、認定しなかったことは残念だ」と述べた。  アステラス製薬の広報担当者は、「社員が自殺したことは事実であり、大変重く受け止めている。労災の認定理由は把握しておらず、現段階で詳細について答えられない」としている。

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